はじめに
最後にもう一度、大仏さまの顔をしっかりと見上げてみることにした。花越しに、少し伏し目がちなその表情。噂には聞いていたけれど、実際に近くで見上げると、思わず「本当にハンサムだ」と声に出してしまいそうになる。整った鼻筋と、やわらかな口元。大きな存在でありながら、どこか親しみやすいその顔つきに、旅の終わりにふさわしい安心感をもらった気がした。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
「日本一の美男」と呼ばれるわけ

高岡大仏が「日本一の美男」と称されるのは、決して大げさな話ではないのだと、この距離で見上げてようやく納得した。総高およそ十六メートル、重さ六十五トンという圧倒的なスケールでありながら、その表情はどこまでも穏やかだ。銅器づくりで名高い高岡の職人たちが、技術の粋を尽くして作り上げた一体だという話にも深く頷けた。
旅の終わりに、笑顔をひとつ
朝陽橋から始まった今回の高岡さんぽも、ここで一区切りを迎える。凛とした参道、百二十年に一度の花、水面に映る静かな姿。そのすべてを見届けたあとで、最後にこの穏やかな微笑みに出会えたことが、なんだかとても嬉しかった。少し疲れていた心も、この表情を見た瞬間、ふっと軽くなった気がする。
おしまいに
高岡古城公園から射水神社、そして高岡大仏まで。光と水と花に彩られた、静かな一人時間の記録は、ここで一旦の幕を閉じる。もしこの文章を読んで少しでも心がほどけたなら、ぜひ次はご自身の足でこの町の空気を感じにいらしてほしい。またどこかで、新しい景色をお届けできる日を楽しみにしています。長い連載でしたが、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
旅の締めくくりを動画で
シリーズ全体を通して撮影した動画のダイジェストを公開しています。写真とはまた違う、現地の空気感や音をぜひ感じてみてください。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

- 名称:高岡大仏
- 住所:富山県高岡市大手町11-29
- 電話番号:0766-23-9156(寺務所(9:00~17:00))
- 定休日:不定休
- 営業時間:台座(回廊)9:00~17:00、寺務所9:00~17:00
- 駐車場:あり
- 関連サイト:公式サイト
MIZU掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。



コメント
コメント一覧 (12件)
おはようございます。
高岡散歩の連載、最後まで楽しく拝読させて頂きました。
花越しに見上げる高岡大仏様のお写真、澄んだ青空と
やわらかな表情が素敵で、見ているこちらまで
心がすーっと軽くなるようです。
まさに「美男」の名にふさわしい穏やかさですね。
朝陽橋から始まった旅の空気感を、一緒に楽しませて
いただきました。
高岡の魅力がたっぷり詰まった素晴らしい散策記を
ありがとうございました。
おはようございます。
高岡散歩の連載を最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
朝陽橋から始まって、射水神社、高岡大仏へと歩いてきましたが、こうして振り返ると、私自身も高岡の街をいつもとは少し違った目で歩けたような気がします。
最後の大仏の写真は、青空を背景に花越しに見上げた時の穏やかな表情がとても印象に残っていて、「最後はこの表情を撮りたい」と思っていました。
「心がすーっと軽くなる」と感じていただけたのなら、撮った側としてこんなに嬉しいことはありません。
高岡大仏は「日本一の美男」とも言われていますが、派手さではなく、あの柔らかな表情に惹かれる人が多いのも分かる気がします。
何度見ても、どこかこちらを穏やかにしてくれるような大仏ですよね。
そして、朝陽橋から始まった散歩を、最後まで一緒に歩いていただけたという言葉が何より嬉しいです。
実際に私が歩いた時間や、その時に見た光景を、写真と文章を通して少しでも共有できたのなら、この連載を作った意味があったなと思います。
こちらこそ、毎回写真だけでなく、その場で感じたことまで受け取っていただきありがとうございました。
hassel24さんのコメントを読みながら、私自身も「この時はこんなことを考えていたな」と、もう一度旅を振り返ることができました。^^
また次の場所でも、ゆっくり一緒に歩いていただけたら嬉しいです。
仏像の柔和な表情には
心を癒されますよねぇ。
お寺に行って仏像を見るのも
心の平穏につながる気がします。
応援ぽち
こんばんは。いつもありがとうございます。
分かります。
仏像のあの穏やかな表情を眺めていると、こちらまで自然と気持ちが落ち着いてきますよね。
何か特別なことをしているわけではないのに、しばらく仏像の前に立っていると、頭の中でぐるぐるしていたことが少し遠くなるような感じがあります。
静かな境内で、ただ仏像と向き合う時間そのものがいいんでしょうね。
私も写真を撮るためにお寺や神社へ行くことがありますが、カメラを構える前にしばらくその場に立ってしまうことがあります。
「撮らなきゃ」と思っている時より、少し気持ちを落ち着けてから撮った方が、その場所の雰囲気が写るような気もします。
写真を撮りに出かけているのに、逆にこちらが心を整えてもらって帰ってくる。
そういう場所があるのはありがたいですね。^^
応援ぽち、いつもありがとうございます。
こんばんは!
高岡大仏といえば、背後の光輪がとても印象的です。今までこちらの日本一の美男子のお顔をしっかりと見たことがなかったので、この機会に見せていただきとてもうれしく思います。こちらの大仏様は何代目なのかはわかりませんが、歴史が脈々と受け継がれているのですよね。
MTさん、こんばんは。
そうなんですよね。高岡大仏といえば、背後の大きな光輪もかなり印象的ですよね。
今回はあえてキバナコスモスを前景に入れて、いつもの大仏らしい重厚な姿とは少し違う見せ方にしてみました。
「日本一の美男子」と呼ばれるお顔も、こうして花越しに見ると、確かにちょっと優しく見える気がします。
今回の写真で、改めてお顔をしっかり見ていただけたというのも嬉しいですね。
高岡大仏は火災による焼失を経て、現在の大仏が昭和の時代に再建されたものですが、その再建にも高岡の鋳物師たちが大きく関わっています。
そう考えると、今ここに立っている姿だけではなく、何度も受け継がれてきた高岡の鋳物の技術や町の歴史まで背負っているように感じます。
大仏様を撮っているつもりでも、調べたり眺めたりしているうちに、いつの間にか高岡という町そのものに興味が広がっていくんですよね。
おはようございます(^^♪
矢張り鋳物製品が得意な街、キバナコスモスに彩られ、
男前が一層際立つようですね。
笛吹童子さん、おはようございます。
高岡といえばやっぱり鋳物の街というイメージがありますよね。
その高岡を代表する大仏を、今回はキバナコスモス越しに撮ってみました。
黄色い花を前景に入れることで、大仏様の表情が少し柔らかく見えるかなと思っていたのですが、「男前が一層際立つ」と言っていただいて嬉しいです(笑)。
普段はどちらかというと重厚な印象のある大仏様ですが、花や青空を一緒に入れると、また違った表情を見せてくれますね。
関西では何と言っても「奈良の大仏」が有名ですが
高岡の大仏も素晴らしいですね。
私は新人深い人間ではありませんが
最近はウォーキングの際に神社に立ち寄り
必ず手を合わせています。
それだけで一日の良いスタートが切れる気がしています。
応援ぽち
よっちんさん、おはようございます。
奈良の大仏に比べると高岡大仏は少し控えめな存在ですが、地元の鋳物師たちが力を合わせて再建したという話を知ると、単なる大仏ではなく「高岡という町の歴史」を背負った大仏なんだなと感じます。
ウォーキングの途中で神社に立ち寄って手を合わせるというの、いいですね。
私も神社に行くと、何か特別なことをするというより、ほんの少し立ち止まって気持ちを整えるような感覚があります。
朝の静かな境内で手を合わせるだけで、その日を落ち着いて始められるというのは、よく分かる気がします。
「信心深いかどうか」とはまた別のところに、神社にはそういう力があるのかもしれませんね。
応援ぽち、ありがとうございます。
こんばんは。
この大仏様、確かにハンサムでありながら、優しさも感じられて、見ているこちらの心も柔らかくなりました。
サイカズさん、こんばんは。
そうなんですよね。
高岡大仏は「日本一の美男子」と呼ばれるだけあって、確かに端正な顔立ちなのですが、じっと見ていると、それだけではなくて穏やかで優しい表情をしていますよね。
今回はキバナコスモスを前景に入れたことで、その優しさがさらに柔らかく見えるような気がして、この一枚を最後に選びました。
大仏様の顔を眺めているうちに、こちらの気持ちまで少し穏やかになる……。
写真を撮りに行ったのに、最後は自分のほうが心を整えてもらって帰ってくることがあります(笑