二つの音色、寄り添って|櫛田神社、風鈴の物語 【 Vol.1】

目次

はじめに

木漏れ日の下、二つの風鈴が並んで揺れていました。

海の生きものを描いたものと、幾何学模様をまとったもの。

同じ木の枝から下がっているのに、纏う世界はまるで違う。けれど、風が吹くたび、二つは同じ拍子で音を鳴らします。

今回から4シリーズにわたり、富山県射水市の櫛田神社の風鈴をめぐる小さな旅にお付き合いください。

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今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。

音まで届けたくて。境内の風鈴を動画でも【癒しの2分】

写真では伝えきれない、風鈴が奏でる涼やかな音色。境内を吹き抜ける風の気配や、木漏れ日の揺らめきまで、動画でしか味わえない空気感があります。ぜひ音量をオンにして、癒しの2分をお過ごしください。

寄り添う、ということ

木枠に並んで下がる、二つのガラスの音色。
木枠に並んで下がる、二つのガラスの音色。

木漏れ日が揺れるたび、ガラスの表面に光の粒がすべり落ちる。金魚を抱いた風鈴と、藍色の縞模様をまとった風鈴。生まれも柄も違う二つが、同じ木の枠から並んで下がっていた。

風はいつも気まぐれで、一つだけを揺らすこともあれば、両方をいっぺんに震わせることもある。それでも、短冊の先が触れ合うことはない。ちょうどいい距離で、それぞれの音を鳴らし続けている。

近くて、遠くて、ちょうどいい

誰かと過ごす時間も、こんなふうであればいいのかもしれない。寄り添いながらも、互いの形を保ったまま。そんなことを、風鈴の音を聞きながらぼんやり考えていた。

おしまいに

木枠に並んだ二つの風鈴を後にして、参道をさらに奥へと進みます。

木々の隙間から差し込む光がやわらかくなる頃、赤い和傘の陰にひっそりと、風鈴が揺れる姿に出会いました。

仲間と並んでいた、今回の記事【Vol.1】の風鈴とは対照的に「近くと遠く」距離を隔てて揺れるその佇まいには、どこか静かな趣が漂っています。

次回の記事【Vol.2】では、赤い傘の向こうで揺れる風鈴の物語をお届けします。

どうぞ、次の一枚もお楽しみに。

基本情報とアクセス
  • 名称:延喜式内櫛田神社
  • 住所:富山県射水市串田6841
  • 電話番号:0766-54-1733(櫛田神社社務所)
  • 駐車場:あり
  • アクセス:北陸新幹線「新高岡駅」から車で約10分、あいの風とやま鉄道 「高岡駅」または「小杉駅」から車で約20分、あいの風とやま鉄道 「越中大門駅」から車で約15分、北陸自動車道小杉IC→約10分
  • 関連サイト:公式サイト
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掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。

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コメント

コメント一覧 (12件)

  • おはようございます。
    写真と美しい言葉、そして涼やかな動画の音色にとても癒やされました。
    「触れ合わないけれど同じ拍子で鳴る」風鈴の様子から、人間関係の
    「ちょうどいい距離感」へと思いを巡らせる視点がとても詩的で素敵です。
    静かで心地よい余韻が残りました。

    • hassel24さん、おはようございます。
      風鈴が触れ合わないまま、それぞれが風を受けて同じ拍子で鳴っている様子から、人との距離感にまで思いを巡らせていただいたこと、とても嬉しく拝見しました。
      近すぎればぶつかり合い、離れすぎれば音も届かない。でも、ほどよい距離を保ちながら同じ風を感じることで、それぞれの音が調和する……風鈴を眺めながら、そんなことを考えたのが今回の記事でした。
      写真だけでなく、動画の音色と合わせて、その余韻まで感じていただけたことが嬉しいです。
      いつも素敵な感性で受け止めてくださり、ありがとうございます。

  • 「櫛田神社」という名前を見たときに
    「博多に旅されたのかな」と思いましたが
    富山にも櫛田神社があるんですね。

    風鈴の音色で涼を感じる…
    そんな日本人の繊細な感性を
    失わないでいたいですね。

    応援ぽち

    • よっちんさん、ありがとうございます。
      「櫛田神社」と聞けば、やはり博多を思い浮かべますよね。富山にも同じ名前の櫛田神社があるので、私も初めて知ったときは少し意外でした。
      風鈴の音色を聞いて「涼しい」と感じるのは、気温そのものではなく、音や風、光などから季節を感じ取る日本人ならではの感性なのかもしれませんね。
      暑さが厳しい時代だからこそ、こうした小さな「涼」を感じる心は大切にしたいものです。
      いつも記事の内容を広げてコメントしてくださり、ありがとうございます。

  • 2種類の音楽から構成される動画は、最初と後半で見る気持ちも変わって来ました。風鈴の様子も写真ではわからなかったのですが、動画で、その並びもよくわかりました。静止画と動画の組み合わせもいいものですね。

    • MTさん、ありがとうございます。
      動画の細かなところまで見ていただき、とても嬉しいです。
      今回は前半と後半で少し雰囲気が変わるように音楽を選んでみました。風鈴の音だけでなく、その場の空気が少しずつ変わっていく感じも伝えられたらと思っています。
      写真では一枚一枚を切り取ることができますが、動画にすると風鈴の揺れ方や並び、風の動きまで見えてきますね。
      静止画には静止画の良さがあり、動画には動画ならではの時間の流れがある。最近は両方を組み合わせることで、その場所の雰囲気をより伝えられるのではないかと思うようになりました。
      そこに気づいていただけて嬉しいです。ありがとうございます。

  • 今夜から登山に出かけてきます。
    次にブログを訪問できるのは
    水曜日の夜になるかと思います。
    滑落しないように気をつけて行ってきます。

    応援ぽち

    • よっちんさん、いつもありがとうございます。
      今夜から登山ですか。いよいよですね。
      いつもお忙しい中、毎日のようにコメントをいただいているので、どうぞ今回はブログのことは気にせず、山の時間を思いっきり楽しんできてください。
      山では何より安全第一ですね。「滑落しないように」という一言に、こちらまで少し緊張します(笑)。
      素晴らしい景色や山の空気に出会われることを願っています。くれぐれも無理をせず、気をつけて行ってきてください。
      水曜日の夜、無事に戻られてからのご訪問を楽しみにしています。
      どうぞ良い山旅を!

  • 富山にも「櫛田神社」あるんですね
    なんか親近感わきます。
    博多の「櫛田神社」は「お櫛田さん」の愛称で地元から親しまれています。
    博多の夏の風物詩「博多祇園山笠」が奉納されることでも知られ、境内には博多の歴史や伝統文化を感じられる見どころがたくさんあります。
    暑い毎日ですが、風鈴の音を聞くと何故か涼しさ感じますね
    これは日本人にしか分からないかも知れませんね
    応援ポチ

    • NOBさん、いつもありがとうございます。
      富山にも「櫛田神社」があることで、博多の櫛田神社にも親近感を持っていただけたようで嬉しいです。
      「お櫛田さん」という愛称で親しまれていることや、博多祇園山笠が奉納されることなど、博多の櫛田神社には長く受け継がれてきた文化があるのですね。富山の櫛田神社とはまた違った歴史や趣があり、こうして教えていただくと、私も実際に訪れてみたくなります。
      それにしても、今年の暑さは本当に厳しいですね。そんな中で風鈴の音を聞くと、不思議と体感温度まで少し下がったような気がします。
      「チリン」と鳴る音に涼を感じるのは、長い間、風や音、季節の移ろいを楽しんできた日本人ならではの感性なのかもしれませんね。
      いつも素敵な情報と温かいコメントをありがとうございます。

  • こんにちは。
    二つの風鈴に、人のあり方にまで思いをはせたところが、MIZUさんらしくて、素敵だなと思いました。

    • サイカズさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
      二つの風鈴が並んで揺れているのを見ていたら、同じ風を受けながらも、それぞれが少し違った動きをしていることが面白く感じられました。
      そこから、人も同じように、それぞれの距離やリズムを持ちながら生きているのだなと、ふと思ったんです。
      写真を撮っていると、目の前の風景から思いがけずいろいろなことを考えさせられることがあります。そうした小さな気づきも、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
      いつも写真の中から、私が感じたことまで汲み取ってくださり、ありがとうございます。

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