はじめに
夏になると、一年に一度だけ会いたくなる花があります。
約二千年という時を越え、今もなお花を咲かせ続ける「大賀ハス」。
その歴史に惹かれながら、今年は富山市の「ねいの里」を訪ねました。
真夏の陽射しの中で出会った景色は、暑さを忘れるほど静かで穏やかな時間が流れていました。
今日は、その最初の一枚を皆さまとご一緒できればと思います。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
二千年の命が咲く風景
ねいの里の水生庭園に植えられている大賀ハスは、約2000年前の縄文時代の地層から発見された種子の子孫です。
1951年、植物学者・大賀一郎博士によって発芽・開花に成功し、「大賀ハス」と名付けられました。
長い年月を越え、今なお私たちの前で花を咲かせる姿には、植物という存在を超えた歴史の重みを感じます。
この日訪れる人はほとんどなく、水辺を独り占めするような静かな時間。
聞こえるのは風に揺れる葉音と、時折響く鳥の声だけでした。
緑の海に浮かぶ、ひとつの呼吸
蓮池の一枚から考える、写真における「間引き」の美学

写真を撮っていると、つい欲張ってしまう瞬間があります。
良いものが視界に入ると、全部を画面に収めたくなってしまう。
花も、葉も、蕾も、奥の景色も。
でも本当に心を動かす写真は、たいてい逆のことをしているのではないでしょうか。
何を写すかより、何を写さないかで語っているのだと思います。
この一枚の蓮池の撮影をしながら、まずそのことを思い出しました。
おしまいに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この日、ねいの里を歩いている間、聞こえてきたのは風に揺れる葉音と鳥のさえずりだけ。人影もほとんどなく、まるで里山そのものが、ゆっくりと時を刻んでいるようでした。
二千年という時を越えて受け継がれてきた大賀ハス。その姿を写真に残せたことは、私にとって忘れられない夏の記憶になりました。
この一枚から、皆さまにも少しでもその静かな空気や美しさが伝わっていたなら、とても嬉しく思います。
次回は、ひときわ美しく咲いていた一輪の大賀ハスをお届けします。
また次の景色でお会いできましたら幸いです。

- 名称:富山県自然博物園ねいの里
- 住所:富山県富山市婦中町吉住1-1
- 電話番号:076-469-5252
- 定休日:火曜日(祝日は除く)、祝日の翌日(翌日が土曜日の場合は月曜日)、年末年始(12月29日~1月3日)
- 営業時間:9:00〜17:00
- 駐車場:あり
- 関連サイト:公式サイト
MIZU掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。



コメント
コメント一覧 (6件)
極楽浄土へ往生することを願った平安貴族は
このような光景を夢見ていたんじゃないか…
ふと、そんなことを思いました。
思わず手を合わせたくなりました^^
応援ぽち
よっちんさん、ありがとうございます。
「平安貴族が夢見た極楽浄土」というお言葉に、思わず頷いてしまいました。
朝の柔らかな光の中で咲く蓮を眺めていると、本当に心が静まり、自然と手を合わせたくなるような気持ちになりますね。
そんな雰囲気を感じ取っていただけて、とても嬉しいです。
いつも温かいコメントをありがとうございます。
こんばんは。
見事なハス田が見られていますね!
撮るのも楽しかったのではないでしょうか。
弥生時代からの眠りから覚めたと推測されていますが、とてもすごいことですよね。
今はソメイヨシノのようにあちこち分散で、今や全国の夏の風物詩に感じます。
MTさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
一面に広がる蓮の花は本当に見応えがあり、時間を忘れて撮影を楽しんでいました。
二千年以上の時を経て現代によみがえった大賀ハスには、生命の力強さとロマンを感じますね。
今では各地で親しまれる夏の風景になっていますが、その背景を思うと、また違った感動があります。
いつもありがとうございます。
蓮の花には清楚な印象がありますが
この蓮の色合いには
妖艶さすら感じます。
浄土への誘い…
そんな言葉が頭に浮かびました。
応援ぽち
よっちんさん、ありがとうございます。
「浄土への誘い」というお言葉、とても素敵な表現ですね。
あの蓮は、清らかさの中にもどこか神秘的な雰囲気があり、私も思わず見入ってしまいました。
よっちんさんならではの感性で見ていただき、とても嬉しかったです。
いつもありがとうございます。