風が見える夏。越中國一宮・氣多神社の風鈴 Vol.1|風は鈴の音になって歩き出す

目次

はじめに

暑さだけなら、
この日は本当に厳しい一日でした。

境内へ足を踏み入れた瞬間、
汗が静かに流れ始めます。

それでも不思議でした。

風鈴がひとつ鳴るだけで、
暑さの中に小さな涼しさが生まれる。

風は見えません。

でも、
鈴はその存在をちゃんと教えてくれました。

そんな夏の氣多神社を、
三回に分けてお届けします。

MIZU

今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。

風は、姿を見せない。

写真では伝えきれない、風との最初の出会いを映像で

写真では伝えきれない風鈴の音色や、木々を渡る風の心地よさを約2分の映像にまとめました。

越中國一宮・氣多神社の参道を歩きながら、夏の静かな時間をぜひ映像でもお楽しみください。

見えない風が、参道を歩いていた

風鈴の向こうに続く、本殿への道。
風鈴の向こうに続く、本殿への道。

参道を歩き始めると、
最初に迎えてくれたのは、
鈴が幾重にも連なる風の回廊でした。

石灯籠が静かに並び、
杉木立の間を抜ける風が、
一本一本の短冊を揺らしていきます。

目には映らないものが、
音になって現れる。

その瞬間だけ、
風は形を持つのです。

暑さは変わらないはずなのに、
耳に届く音だけで、
心の温度が少しだけ下がっていく。

参道を歩いているというより、
風の中を歩かせてもらっている。

そんな感覚でした。

一つの鈴に、小さな夏が宿る

赤い風鈴が、今日の風をそっと映していた。
赤い風鈴が、今日の風をそっと映していた。

足を止め、
ひとつの風鈴へ静かにレンズを向けました。

赤いガラスは、
陽射しを受けながらもどこか涼しげで、
背景の緑は柔らかな玉ボケになって溶けていきます。

風が吹くたび、
短冊は小さく揺れ、
澄んだ音色が森へ吸い込まれていきました。

風鈴が鳴っているのではなく、
風が歌っている。

そんな錯覚を覚えます。

自然は、
目で見るだけではありません。

耳を澄ませることで、
初めて見えてくる景色もある。

そのことを、
この小さな鈴が教えてくれました。

おしまいに

本殿へ向かう参道には、
まだたくさんの風鈴が揺れていました。

少し歩けば、
また違う音色。

少し立ち止まれば、
また違う風。

同じ場所なのに、
同じ風は二度と吹きません。

だからこそ、
その一瞬が愛おしく感じられます。

次回は、
風鈴を見上げる視点から、
風が描く夏の景色をもう少し近くで見つめてみようと思います。

ー 風は見えない。でも、鈴は今日の風を忘れない。ー

基本情報とアクセス
  • 名称:氣多神社
  • 住所:富山県高岡市伏木一宮字大平2063
  • 電話番号:0766-44-1836(氣多神社)
  • 定休日:年中無休
  • 営業時間:社務所は日中
  • 駐車場:あり
  • 関連サイト:公式サイト
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営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。

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コメント

コメント一覧 (8件)

  • 風鈴の音色に涼を感じる…

    そんな日本人の繊細な感性を
    今日の写真は思い出させてくれました。

    画面から涼やかな音色が聞こえてきそうです。

    応援ぽち

    • よっちんさん、ありがとうございます。
      風鈴の音に涼しさを感じるというのは、本当に日本らしい感性ですよね。
      実際には気温は少しも下がっていないのに(笑)、風鈴の音を聞くと、なぜか涼しい風が吹いてきたように感じる。
      目に見えないものを音や光、気配から感じ取るところに、日本の夏の風情があるのかもしれませんね。
      そんな「見えないもの」まで写真と言葉で伝えられたらと思っています。
      いつも温かいコメントと応援をありがとうございます。

  • こんばんは

    「風は見えない。でも、鈴はその存在をちゃんと教えてくれました」
    という言葉に引き込まれました。
    読んでいるだけで、暑さの中にすっと爽やかな風が吹き抜け、風鈴の
    涼やかな音色が耳に聞こえてくるようです。
    見えない風を音で捉え、それを情景として切り取る視点がとても素敵ですね。
    杉木立の参道を歩く映像と合わせて、静かで温かい夏の時間を分けて
    頂いた気持ちになりました。

    応援ポチ!

    • hassel24さん、こんばんは。
      いつも丁寧に記事を読んでくださり、ありがとうございます。
      「風は見えないけれど、風鈴がその存在を教えてくれる」――そこにお気づきいただけたことが、とても嬉しいです。
      暑い夏の日でも、風鈴の音を聞くと、目には見えない風まで感じられるような気がします。日本人が昔から大切にしてきた「音で涼を感じる」感覚なのかもしれませんね。
      映像からも杉木立の静けさや夏の空気を感じていただけたようで、嬉しく思います。
      いつも写真だけでなく、文章や映像まで丁寧に受け取ってくださり、本当にありがとうございます。

  • 耳を澄ませるだけで初めて見えてくる景色もある…

    この言葉に深く同意をします。
    川のせせらぎ、木々のゆらめき、野鳥の囀り、風が吹き抜けていく音
    自然にはさまざまな音があります。

    そういう音の中に身を置くことも
    自然の中を歩く楽しさの一つですね。

    応援ぽち

    • よっちんさん、ありがとうございます。
      まさにおっしゃる通りだと思います。写真を撮ろうとすると、どうしても目に入る景色に意識が向きますが、少し立ち止まって耳を澄ますと、それまで気づかなかったものが見えてくることがありますよね。
      川のせせらぎや鳥の声、木々を揺らす風の音……そうした音まで含めて、その場所の風景なのかもしれません。
      私もこれからは、ファインダーを覗くだけでなく、その場の音や空気までゆっくり味わいながら歩きたいと思います。
      いつも写真だけでなく、記事の言葉にも共感していただき、本当にありがとうございます。

  • こちらは、能登の気多大社とつながりがあるのですね!
    気になって調べたら、こちらは上杉謙信の犠牲にもなったとか。歴史を感じます。
    木々の中の風鈴がとても涼しげで、見ているだけで涼をいただけました。

    • MTさん、こんばんは。
      ありがとうございます。
      気多大社とのつながりに加えて、上杉謙信にも関わる歴史があると知ると、何気なく訪れた場所にも長い物語があるのだと感じますよね。
      風鈴は涼しさを感じるだけでなく、木々に囲まれた境内の静けさの中で、その音がいっそう印象的でした。
      写真から少しでも「涼」を感じていただけたなら嬉しいです。いつも丁寧に記事をご覧いただき、ありがとうございます。

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