はじめに
一生に一度、巡り合えるかどうかもわからない。そう聞いて、目の前の枝を見つめ直した。太鼓橋のたもと、椿山と呼ばれる一角に、少し寂しげにも見える枝が飾られていた。けれどそれは、竹が百二十年という長い周期でようやく咲かせるという、奇跡のような花だった。神職の方が気づき、専門家によって「淡竹の花」だと確認されたという経緯を知ってから、その枝を見る目が変わった。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
枯れることと、生まれ変わること

竹の花が咲くと、その竹林は全体が枯れてしまうのだという。一見すると終わりのように思えるその現象は、しかし地下茎から新しい芽が生まれる、再生のはじまりでもあるらしい。射水神社ではこれを「新たな時代の到来」「繁栄の象徴」として、めでたい前触れ、瑞兆として大切に飾っているのだと知った。
見えないものに、手を合わせる
写真に写るのは、ただの茶色い枝に見えるかもしれない。けれど、そこに込められた百二十年という時間の長さを思うと、不思議と胸の奥が静かになった。人の一生よりも長いサイクルで巡ってくる自然の営みに、自分がたまたま居合わせたということ。それだけで、十分に贅沢な時間だったのだと思う。
おしまいに
射水神社での静かな時間を胸に、次はいよいよ高岡のシンボルへと向かいたい。日本三大仏のひとつに数えられる、高岡大仏。まずは秋の花、キバナコスモスと大仏が寄り添う一枚から、その物語をお届けしたいと思います。
竹の花が咲いている瞬間の記録を動画で
めったに見ることのできない竹の花。ぜひご覧ください。

- 名称:射水神社
- 住所:富山県高岡市古城1-1
- 電話番号:0766-22-3104(社務所)
- 定休日:【結婚式場】火曜日
- 営業時間:【社務所】9:00~17:00【結婚式場】9:30~18:00
- 駐車場:あり
- 関連サイト:公式サイト
MIZU掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。


コメント
コメント一覧 (12件)
おはようございます
竹の花って見たことがないんですよ~
パッと見、枯れたように見える竹ですが
120年と聞くと驚きしかありません
次の世代に繋げる自然の営みは凄いものがあるんですね
おはようございます。いつもありがとうございます♪
私も今回、竹の花を実際に見て初めて「これが竹の花なんだ」と知りました。
最初に見た時は、正直なところ花というより、枯れてしまった竹のように見えました(笑)。
それが竹にとっては数十年、あるいは120年という長い時間を経て迎える大きな節目だと知ると、見え方がまったく変わりますよね。
人間からすると120年はとても長い時間ですが、竹にとってはその長い年月をつないだ先に、一斉に花を咲かせ、そして次の世代へ命をつないでいく。
そう考えると、あの一見地味な花にも、ものすごい生命力と時間が詰まっているんだなと思いました。
普段なら見過ごしてしまいそうなものですが、写真を撮りながら歩いていると、こういう「なんだろう?」に出会えるのが面白いですね。
自然の営みって、本当に気が遠くなるほど長い時間の中で続いているんだなと感じました。^^
射水神社を含めて
高岡の魅力を存分に紹介していただき
ますます「行きたい」という気持ちが高まります。
大阪から富山まで
在来線一本で行けなくなったのが
本当に腹立たしいです^^
応援ぽち
こんにちは。いつもありがとうございます。
高岡のことを「ますます行きたい」と思っていただけたなら嬉しいです。
高岡は派手な観光地が並んでいる街ではありませんが、歩いてみると歴史のある場所や、ちょっと気になる風景が意外とたくさんあるんですよね。
射水神社もそうですが、少し歩けば古い町並みやお寺、鋳物の町らしい風景にも出会えますし、写真を撮りながら歩くにはなかなか面白い街だと思います。
それにしても、大阪から在来線一本で富山まで来られなくなったのは、よっちんさんとしては納得いかないですよね(笑)。
昔なら列車に揺られながら、車窓を眺めつつ富山まで来るという旅そのものも楽しめたでしょうし。
今度こちらへ来られることがあれば、ぜひゆっくり高岡を歩いてみてください。
その時は「どこへ行こうか」と一緒に考えるのも楽しそうですね。^^
応援ぽち、いつもありがとうございます。
私も120年に一度の花を1度、実家近くの竹やぶで見かけたことがあるような?!まさかという感じなのですが、本当に気が遠くなるほどのタイミングで咲くのですね。面白いウンチクなので改めて頭にインプットしました。
こんばんは♪いつもありがとうございます。
MTさんも一度、実家近くの竹やぶで見たことがあるかもしれないんですね!
もし本当に竹の花だったとしたら、ものすごいタイミングに遭遇していたことになりますね。^^
私も今回調べてみて、「120年に一度」という話には驚きました。
普段は花を咲かせているところを見ることがほとんどない竹が、気の遠くなるような年月を経て、ある時一斉に花を咲かせるというのは、本当に不思議ですよね。
しかも、知らなければ枯れてしまったようにも見えるので、せっかくの珍しい現象なのに気づかず通り過ぎてしまいそうです。
こういう「知っていると、次に見た時の景色が変わる」ようなウンチクって面白いですよね。
私も今回知ったことで、これから竹やぶを見る目がちょっと変わりそうです(笑)。
MTさんも次に竹の花らしきものを見つけたら、「もしや……!」と少し気にして見てみてください。^^
おはようございます。
120年に一度咲くという淡竹の花……
まさに一生に一度出会えるかどうかという奇跡ですね。
枯れることが新たな再生のはじまりであり、瑞兆として
祀られているというお話に深く感銘を受けました。
人の一生を超えるような壮大な自然の営みに
立ち会えたことのありがたさが、美しい文章を
通してこちらまで伝わってきます。
応援ポチ!
おはようございます。いつもありがとうございます。
「一生に一度出会えるかどうかという奇跡」という言葉、まさに今回の竹の花を見た時の気持ちに近いかもしれません。
120年という時間を考えると、私たちが普段見ている季節の移り変わりなんて、本当に一瞬なんだなと思ってしまいます。
竹にとっては長い年月をかけた一つの営みなのに、人間からすると、その瞬間にたまたま出会えなければ見ることができない。
しかも、花を咲かせた後に枯れてしまうということを知ると、少し寂しい気持ちにもなりますよね。
でも、それが終わりではなく、次の世代へ命をつないでいくための過程だと知ると、枯れるということの意味まで違って見えてきます。
今回、何気なく竹の花を撮ったことから、こんなにも長い時間の話につながるとは思っていませんでした。
写真を撮っていると、目の前の一瞬を残しているつもりが、その背景には自分の時間では到底測れないような長い自然の営みがあることに気づかされることがあります。
そんなことを考えながら写真を見ていただけたのなら、とても嬉しいです。
応援ポチ、いつもありがとうございます。
古ーい話なのですが
ウルトラマンの前に「ウルトラQ」という
モノクロの特撮番組がありました。
その中で「丈に花が咲くと、災いが起こるのだ」と言って
その後に怪獣が出てきたのを覚えています。
その印象が強くって「竹の花=災い」だと私は勝手に思っていました。
応援ぽち
こんにちは。いつもありがとうございます。
「ウルトラQ」、懐かしいですね!^^
なるほど、よっちんさんの中では「竹に花が咲く=災い」というイメージが、そこからずっと残っていたんですね。
そう言われてみると、子どもの頃に見た特撮番組の印象って、意外と強烈に記憶に残っていますよね。
「竹に花が咲くと災いが起こる」と言われた後に怪獣まで出てきたら、そりゃあ竹の花を見たら不吉なものだと思ってしまいます(笑)。
今回私も竹の花について調べてみて、昔から「不吉な現象」と考えられてきた地域がある一方で、逆に珍しい花を「瑞兆」として捉える考え方もあることを知りました。
同じ竹の花なのに、見る側の捉え方で「災い」にも「吉兆」にもなるのが面白いですよね。
それにしても、竹の花を見るたびにウルトラQの怪獣を思い出すというのは、かなり強い刷り込みですね(笑)。
こういう昔の記憶を引っ張り出していただけるコメント、楽しいです。
応援ぽち、いつもありがとうございます。
こんばんは。
120年で枯れてしまう竹を、その後再生する力があると見て祭る神社があるということが、とても面白いなと思いました。
こんばんは。いつもありがとうございます。
私も今回、竹の花について調べていて、そこがとても面白いなと思いました。
120年ほどの長い時間をかけて花を咲かせ、その後は枯れてしまう。普通に考えると「終わり」のように見えるのですが、そこから新しい竹が生まれていくと知ると、むしろ大きな生命の循環の一場面なんですよね。
人間の感覚では、枯れることはどうしても寂しいことに感じますが、それを「再生の始まり」と捉えて祀るという考え方には、日本人らしい自然との向き合い方が表れているように感じました。