はじめに
前回は、どこまでも広がる青空と、その空へ向かって伸びるひまわりたちをご紹介しました。
今回は少し歩みをゆるめ、一輪の花に目を向けてみます。
広い畑を見渡せば、その美しさに目を奪われます。でも、カメラのファインダーをのぞき込むと、一輪一輪に違う表情があることに気づきます。
真っすぐ前を向く花。
少しうつむき加減の花。
風に揺れながら、まるで誰かと話しているような花。
その姿を眺めているうちに、この場所へ訪れる人たちが自然と笑顔になる理由が、少しだけわかったような気がしました。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
揺れるひまわりに包まれる時間
写真は、一輪の表情を静かに残してくれます。
一方、動画には風に揺れる花々の動きや、畑全体を包む夏の空気、遠くから聞こえる蝉の声まで映し出されています。
画面の向こうに広がる景色を眺めながら、この場所に流れていた穏やかな時間を、ぜひ映像でも味わってみてください。
一輪だけを見つめてみる

ひまわり畑では、どうしても広がる景色ばかりを撮りたくなります。
けれど、この日は一本だけにピントを合わせてみました。
周りの景色がふんわりと溶け、その花だけが静かに浮かび上がります。
近づいて眺めると、花びらの向きも、種の並び方も、茎の伸び方も少しずつ違っています。
人と同じように、同じ顔はひとつもありません。
だからこそ、一輪との出会いは、誰かとの出会いにも似ています。
「今年は、この花だった。」
そんな小さな巡り合わせが、写真という形で残っていくのです。
笑顔が咲く場所

カメラを構えている間も、畑にはたくさんの人が訪れていました。
小さな子どもが走り回り、家族が並んで写真を撮る声が聞こえます。
友人同士で笑い合う姿もあれば、ご夫婦がゆっくり歩く姿もありました。
誰もが、この場所では少しだけ表情が柔らかくなります。
それは、ひまわりが持つ明るさだけではないのでしょう。
この広い畑には、毎年およそ100万本の開花を目指して種がまかれています。
見渡す限りの黄色い景色は、一朝一夕で生まれるものではありません。
暑い日も、雨の日も、誰かが土と向き合い、季節を見つめ、花を育て続けてきた時間があります。
だから、この笑顔には理由があります。
私たちが何気なく眺めている一輪の向こう側には、まだ知らない物語が静かに息づいているのです。
おしまいに
一輪のひまわりを見つめていると、「きれい」という言葉だけでは足りない気持ちになりました。
花は、誰かを元気づけようとして咲いているわけではありません。
それでも、気づけば私たちは笑顔になり、誰かと写真を撮りたくなり、大切な夏の思い出を持ち帰ります。
そんな景色を生み出している人がいます。
そして、その人がこの花畑を育て始めた理由を知ったとき、この場所の見え方はきっと変わるはずです。
次回はいよいよ、このひまわり畑が誕生した背景にある、一人の父親の想いをたどります。
黄色い花が風に揺れるたび、そこには言葉にならない優しさが息づいていました。

- 名称:スローライフファーム ひまわり畑
- 住所:富山県富山市婦中町長沢4757
- 駐車場:あり
- 富山市婦中町長沢にある「スローライフファーム」のひまわり畑は、県内最大級の規模を誇ります。約19,000㎡(サッカーコート約2.6面分)の休耕地に、毎年100万本を目指してひまわりが咲き誇る夏の絶景スポットです。見頃は8月上旬と下旬の2回。種まきの時期をずらすことで、長く楽しめるよう工夫されています。展望台から一望できる一面のひまわりは、見る人に元気と癒しを与えてくれます。ぜひ、夏のひとときに訪れてみてください。
- 関連サイト:Instagram
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営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。


コメント
コメント一覧 (12件)
おはようございます。
※夕方ブログ拝見しましたら、朝の投稿が反映されていませんでしたので再度投稿し、
二重投稿になってしまいました。申し訳ありません!
今回も素敵な写真と言葉をありがとうございます。
100万本もの圧巻な景色の中で、あえて「一輪」にスポットを当てる
視点がとても深く、心に染み入りました。
「同じ顔はひとつもない」という言葉の通り、背景を優しくぼかして
切り取られた一輪には、まるで意思があるような魅力がありますね。
花そのものの美しさだけでなく、それを丁寧に育てる方の想いや時間にまで
温かな目を向ける語り口に、読んでいるこちらまで優しい気持ちになりました。
hassel24さん、おはようございます。
再度コメントをいただき、ありがとうございます。どうぞお気になさらないでください。
100万本という圧倒されるような景色の中で、あえて一輪に目を向けてみると、一輪一輪に違った表情があることに気づかされました。
「まるで意思があるような魅力」という表現、とても嬉しく拝見しました。背景をぼかして一輪に向き合うことで、その花だけが持つ個性のようなものを残せたらと思って撮影しています。
また、花を育てている方々の手間や時間にも目を向けていただき、ありがとうございます。あれだけのひまわりを咲かせるまでには、私たちが見えないところで多くのご苦労があるのでしょうね。
いつも写真の奥にあるものまで温かく受け止めていただき、本当にありがとうございます。
おはようございます(^^♪
ヒマワリの花を見ると暑く、今日の高校野球の、準準決勝戦が有りますが、
地震で大変な熊本の有明高校を見ると、何年か前の、魚津高校と先日亡くなった四国徳島の坂東と魚津高校の村椿さんの投げ合いを思い出しました。
今日は、有明高校をおうえんしょうかなぁ~と考える。
笛吹童子さん、おはようございます。
ひまわりを見ると夏を感じますが、今年は本当に暑すぎますね。
高校野球のお話もありがとうございます。地震の被害を受けた有明高校のことを思うと、こういう時こそ応援したくなりますね。
魚津高校と徳島の坂東さん、村椿さんのお話も、当時の高校野球を知る方ならではの懐かしい思い出ですね。こうした昔の記憶が、今の高校野球とつながっていくのも素敵だなと思いました。
今日は私も有明高校を応援したい気持ちになりました。
いつもありがとうございます。
100万本のひまわり…
これだけのひまわりを育て
管理されている人たちに
感謝しないといけないですよねぇ。
写真を撮る時には
いつも「撮らせていただきありがとうございます」という気持ちを
忘れないようにしています。
応援ぽち
よっちんさん、ありがとうございます。
100万本のひまわりを咲かせるまでには、種まきから手入れ、開花まで、本当に多くの方のご苦労があるのでしょうね。
私も撮影するときには、そこにある風景を「撮らせていただく」という気持ちは忘れないようにしたいと思っています。
美しい花を楽しませてもらえるのも、それを大切に育ててくださる方がいてこそですからね。
よっちんさんの「撮らせていただきありがとうございます」という言葉、とても素敵だと思いました。
こんばんは。
レンズを向けて、シャッターを軽く押すとスーッと浮かび上がって来る被写体を見てぞくぞくする感覚は最高ですよね。特に向日葵畑での体験は何とも言えません。文面であの快感が思い出されるようでした。
MTさん、こんばんは。
あの「シャッターを切った瞬間に、被写体がスッと浮かび上がってくる感覚」、分かります。撮影していて一番ワクワクする瞬間の一つですよね。
特に一面のひまわりの中から、ふと心に引っかかる一輪を見つけて、ファインダーを覗いた瞬間に背景が溶けていく感覚は、とても気持ちよかったです。
今回は新しいレンズとの組み合わせもあって、その感覚を存分に楽しむことができました。
MTさんにもそのときの高揚感まで感じ取っていただけたようで、嬉しいです。
写真を撮る楽しさを共有できるコメントをいただき、ありがとうございました。
こんにちは。
たくさん咲いているヒマワリの中から、一輪にピントを合わせた写真、とても新鮮で、素敵だなと思いました。
言われてみて気づいたのですが、ヒマワリの花は、みんな違っているのですね。
サイカズさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
私も今回、一輪に近づいてじっくり見てみて、改めてひまわりにもそれぞれ個性があるのだと感じました。
一面に咲く姿は圧倒的ですが、少し視点を変えて一輪に目を向けると、それまで気づかなかった表情が見えてくるんですよね。
同じ花でも、形や色、咲き方まで一つ一つ違う。その違いを見つけながら撮影するのも楽しい時間でした。
いつも写真をじっくり見ていただき、ありがとうございます。
こんばんは。
このひまわり畑にこめられた物語拝見しました。
ここを実際に訪れて花を見たら,こめられた思いが花々をちがって見せてくれるだろうと思いました。
ひまわり畑は育て方によってちがうのか,見事同じ方向を向いたところもあれば,意外にばらばらのところがありますね。好きなのは,みんなが一斉に同じ方向を向いているなかで,一輪だけちがう方向を向いている花です。人になぞらえるのはちがうかもしれませんが,なんだか自分の生き方をしっかりとモンテいるように見えて応援したくなります。
一輪にフォーカスした1枚目もすてきですし,2枚目のようにみんながそれぞれ好きなように咲いているのもいいですね。
リキさん、こんばんは。
とても嬉しいコメントをありがとうございます。
ひまわり畑を眺めていると、本当に一輪一輪で表情が違うことに気づかされます。みんな同じ方向を向いている中で、ぽつんと違う方向を向いている花には、私もつい目が留まってしまいます。
「自分の生き方をしっかりと見ているようで応援したくなる」という表現、とても素敵ですね。私もそんな一輪に出会うと、なぜかその花を撮りたくなります。
一面のひまわりを撮るのも楽しいですが、その中から一輪を見つけて向き合うのも、また違った楽しさがありますね。
写真の見え方は、見る人によってこんなにも広がるのだと改めて感じました。ありがとうございます。