はじめに
鳥居の前に立つと、不思議と背筋が伸びる。理由を説明するのは難しいけれど、木の柱の向こうに続く参道を見た瞬間、体のどこかがすっと切り替わるのを感じた。この鳥居は、伊勢神宮の外宮から特別に譲り受けたものだという。遠い場所から時間をかけてここへ渡ってきた木の香りを想像しながら、一歩、また一歩と歩を進める。そして参道の先、手水舎で水に触れたとき、指先からゆっくりと熱が引いていくのがわかった。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
射水神社の参道と手水舎
遠くから譲られた、静かな門

平成二十七年に建てられたというこの鳥居は、もとは伊勢の神宮にあったものだと知って、少し胸が熱くなった。ものには記憶が宿ると誰かが言っていたけれど、この木の柱にも、長い年月の空気が染み込んでいるのかもしれない。参道の真ん中を避けて端を歩くのだと、昔誰かに教わったことをふと思い出す。
水音がもたらす、小さな浄化

手水舎に近づくと、竹筒から水がこぼれる音が耳に届いた。柄杓を取り、左手、右手、そして口元へ。たったそれだけの所作なのに、日常でこびりついていた雑念が、水音とともに少しずつ流されていくような感覚があった。花が寄り添うように咲く水鉢は、清めの場所であると同時に、小さな庭のようでもあった。
おしまいに
手を清め、心を整えたところで、参道の脇にもうひとつの物語が待っていた。太鼓橋のたもと、椿山と呼ばれる場所で、なんと百二十年に一度と言われる不思議な花が咲いていたのだという。次回はその「竹の花」について、少し詳しくお話ししたいと思います。
参道を歩く音、水の音を動画で
鳥居をくぐる瞬間の空気感、手水舎で水が落ちる音。文章と写真だけでは伝えきれない参道の静けさを、動画にも収めています。よろしければ、こちらもぜひご覧ください。

- 名称:射水神社
- 住所:富山県高岡市古城1-1
- 電話番号:0766-22-3104(社務所)
- 定休日:【結婚式場】火曜日
- 営業時間:【社務所】9:00~17:00【結婚式場】9:30~18:00
- 駐車場:あり
- 関連サイト:公式サイト
MIZU掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。



コメント
コメント一覧 (12件)
おはようございます。
静謐で清らかな空気が写真と文章からストレートに伝わってきて、
こちらまで背筋が伸びる思いです。
伊勢神宮の外宮から移された木曽檜の鳥居には、そんな由緒と歴史が
宿っていたのですね。鳥居越しに伸びる真っ直ぐな参道と青空の
コントラストがとても印象的です。
手水舎の水音や指先から熱が引いていくような心地よさの描写も
素晴らしく、日常の雑念が洗い流される感覚に共感いたしました。
おはようございます。いつもありがとうございます。
「こちらまで背筋が伸びる思い」と言っていただいて、まさに今回伝えたかった感覚を受け取っていただけて、とても嬉しいです。
射水神社の鳥居を見た時、単に立派な鳥居だなというだけではなく、伊勢神宮の外宮から移された木曽檜という話を知ってから見ると、同じ鳥居でもずいぶん違って見えてきました。
長い時間を経て、この場所にたどり着いた木だと思うと、そこに積み重なった歴史まで写したくなりますよね。
鳥居から真っ直ぐ伸びる参道と、その先の青空。
この日は朝の光もきれいで、余計なものを入れずに、その「真っ直ぐさ」をそのまま撮りたいと思いました。
手水舎のところも、実際にはほんの短い時間なんですが、水に触れた瞬間のひんやりした感覚と、水の音が妙に印象に残ったんです。
暑い日の朝だったこともあって、指先から熱が抜けていくような感じがして……。
そういう小さな感覚は写真には直接写らないのですが、文章と一緒にすることで少しでも伝わればと思って書きました。
そこから「日常の雑念が洗い流される感覚」と受け取っていただけたことが、何より嬉しいです。
写真を撮っている時に自分が感じたものが、見てくださった方の中でも別の感覚として広がっていく。こういう瞬間があるから、写真と文章を続けているのかもしれません。
いつも深いところまで感じ取ってくださり、本当にありがとうございます。
私は浄土宗の仏教徒ですが
神社に行くとなんとも言えない空気感に
身が引き締まる思いがします。
ここはさすがに越中国一宮。
荘厳な感じがしますよ。
応援ぽち
こんにちは。いつもありがとうございます。
神社って、宗派や信仰に関係なく、鳥居をくぐった瞬間に少し空気が変わるように感じることがありますよね。
私も普段はそれほど意識しているわけではないのですが、境内に入ると自然と声も歩く速度も落ちて、なんとなく背筋が伸びる感じがします。
射水神社は越中国一宮ということもあって、境内に立つとやはり独特の重みがありますね。
長い年月の中で、たくさんの人がここを訪れ、手を合わせてきたのだと思うと、目に見えないものまで含めて「歴史のある場所なんだな」と感じました。
写真を撮る時も、単に建物をきれいに写すというより、その場所で感じた空気まで残せたらと思っています。
よっちんさんにも同じようなものを感じていただけたのなら嬉しいです。
応援ぽち、いつもありがとうございます。
こんばんは♪
よく見ると手水舎の水から見える青い色が綺麗で清らかさがよく伝わってきます。適度な背景のボケも綺麗で立体感もあってよいなと思いました。
こんばんは♪いつもありがとうございます。
手水舎の水の青に気づいていただけましたか。^^
私も撮っている時に、手水鉢の中に映り込んだ青がとてもきれいで、ここは水そのものの清らかさを出したいと思って撮りました。
神社の手水って、ただ手を清める場所なんですが、こうして光や空の色が入ると、それだけでも一枚の被写体になりますよね。
背景は少しぼかして、水の部分を浮かび上がらせるようにしてみました。
MTさんに「立体感がある」と感じていただけたのは嬉しいです。
こういう何気ない場所で「これは撮っておきたい」と思えるものを見つけるのも、神社を歩く楽しみの一つですね。
細かいところまで見ていただき、ありがとうございました♪
神社に行くと手水舎に必ず行きます。
もちろん手を清めるというのもありますが
水の音を聞くのが好きなんですよ。
きっとMIZUさんも
同じような感性をお持ちかなと思っています。
応援ぽち
こんばんは。いつもありがとうございます。
はい、たぶんよっちんさんと同じ感性を持っていると思います。^^
私も神社へ行くと、手水舎は素通りできないんですよね。
もちろん手を清めるためでもあるのですが、あの水の音がいいんです。
静かな境内の中で、水が落ちる音だけが聞こえてくると、それだけで気持ちが落ち着きます。
今回も手水舎で少し立ち止まって、水の音を聞きながら写真を撮っていました。
写真には音そのものは残せないけれど、その時に聞いた水音まで思い出せるような写真になればいいなと思っています。
こういうところで「同じような感性」と言っていただけるのは嬉しいですね。
写真を撮る人間として、見ているものだけでなく、聞こえているものや、その時の空気まで感じ取ってもらえたら最高だなと思っています。
応援ぽち、いつもありがとうございます。
「応援ポチ」で読み逃げします(;^_^A
こんばんは^^
いえいえ、「応援ポチ」だけでも十分ありがたいですよ(笑)
読み逃げ大歓迎です(;^_^A
お忙しい中、ポチっと応援していただけるだけでも嬉しいです。
また時間のある時に、ゆっくり覗いてやってください。
いつもありがとうございます♪
こんばんは。
伊勢神宮の外宮から譲り受けたという射水神社の鳥居が、シンプルでとても素敵だなと思いました。
こんばんは。いつもありがとうございます。
そうなんです。
伊勢神宮の外宮から譲り受けた木曽檜で作られた鳥居だと知ると、シンプルな姿の中にも長い歴史を感じますよね。
装飾がたくさんあるわけではないのですが、木そのものの美しさと、まっすぐな形がとても印象的でした。
私はこういう「余計なものがない美しさ」に惹かれることがあって、朝の光の中で見た時も、つい足を止めてしまいました。
伊勢から富山へと受け継がれてきた木が、今は射水神社で多くの人を迎えている。
そう考えると、一本の鳥居にもいろいろな物語があるんだなと思います。
シンプルだからこそ、背景にある歴史まで想像したくなる鳥居でした。
そこに目を留めていただけて嬉しいです。ありがとうございました。