はじめに
黄色い花の向こうに、大きな輪光を背負った大仏さまが静かに座っていた。花びらのやわらかな輪郭と、青銅の重厚な姿の対比が、なんだか不思議と心地よい。近くにあるものと、遠くにあるもの。小さなものと、大きなもの。そのどちらもが同じ視界に収まる瞬間というのは、案外少ないのかもしれない。カメラを構えながら、しばらくその場を動けずにいた。
MIZU今日も、写真と言葉で綴る小さな旅へ。
焼失を越えて、今の姿へ

高岡大仏の始まりは、およそ八百年前、源義勝が木造の大仏を造立したことに遡るという。その後、幾度もの大火によって焼失しながら、そのたびに地域の人々の手で再建されてきた。今の青銅製の姿が完成したのは昭和八年のこと。火に強い銅器の街、高岡ならではの選択だったのだろう。
大きさの中にある、やさしさ
見上げるたびに感じるのは、その大きさに反して、どこか穏やかな空気だった。整った顔立ちから「日本一の美男」と呼ばれることも納得できる、静かな微笑み。何度も失われながら、それでも人々の手によって蘇り続けてきたという歴史を知ると、目の前の花の儚さとも重なって見えてくる。
おしまいに
花越しに見上げた大仏の姿を胸に、次は少し視点を変えてみたいと思う。水面に映る、もうひとつの大仏さま。次回は、境内の手水にゆらめくリフレクションの一枚をお届けしたいと思います。
キバナコスモスが揺れる境内を動画で
風に揺れる花と、その奥にどっしりと構える大仏さまの対比を、動画でもぜひ感じていただければと思います。

- 名称:高岡大仏
- 住所:富山県高岡市大手町11-29
- 電話番号:0766-23-9156(寺務所(9:00~17:00))
- 定休日:不定休
- 営業時間:台座(回廊)9:00~17:00、寺務所9:00~17:00
- 駐車場:あり
- 関連サイト:公式サイト
MIZU掲載情報は記事作成時点の内容です。
営業時間や料金等は変更となる場合がありますので、ご訪問前に公式サイト等で最新情報をご確認いただくことをおすすめします。



コメント
コメント一覧 (4件)
高岡大仏は高岡の鋳物氏たちが中心になって
再建を進めていったと聞いたことがあります。
高岡銅器の象徴として
市民に愛されているのでしょうね。
応援ぽち
こんばんは。いつもありがとうございます。
そうなんです。高岡大仏は、ただ高岡にある大きな仏像というだけではなく、高岡が長い間培ってきた鋳物の技術や職人さんたちの思いが形になったものなんですよね。
大火で焼失した後、再建に高岡の鋳物師たちが力を注いだという話を知ると、今こうして街の中に立っている姿も、また違って見えてきます。
大仏そのものの大きさや美しさだけでなく、「高岡の人たちが自分たちの手で蘇らせた」というところに、この大仏が市民に愛されている理由があるのかもしれませんね。
高岡は、こういう何気なく歩いているだけでは見逃してしまいそうな「街の物語」があちこちにあるんですよね。
よっちんさんにも、いつか実際に高岡の街をゆっくり歩いていただきたいです。^^
応援ぽち、いつもありがとうございます。
大阪城もそうなのですが
行政が主体で再建したのではなく
住民の力で再建したからこそ
今でも多くの市民に愛されるんだと思います。
高岡という町の地元意識や民度の高さを
感じますよねぇ。
応援ぽち
こんばんは。いつもありがとうございます。
なるほど、大阪城もそうなんですね。
行政が主体になって再建するのとは違って、そこに暮らす人たちが「もう一度、自分たちの手で取り戻したい」と動いたものだからこそ、その後も街の人にとって特別な存在として残っていくのかもしれませんね。
高岡大仏も、鋳物師をはじめとする地元の人たちの力で再建されたと知ると、単なる観光名所ではなく、「高岡の人たちが守ってきたもの」という見方に変わってきます。
高岡を歩いていると、鋳物の技術だけでなく、こうした歴史や文化を大切にしてきた土地柄を感じる場面があります。
大仏も、長い年月の中で街の人たちに見守られながら、今の場所に立ち続けているんでしょうね。
今回、高岡大仏を撮ったことをきっかけに、私自身も「なぜこの大仏が高岡の人に愛されているのか」というところまで少し考えるようになりました。
こうしてよっちんさんから別の視点をいただけるのも、ブログを続けていて楽しいところです。^^
応援ぽち、いつもありがとうございます。