目次
はじめに
前回は、新湊港の奥にある「境界」を歩きました。
行けない場所、その先にある気配に目を向けた時間。
けれど、その道はそこで終わりではありませんでした。
進めないと思っていたその先で、
ふいに、別のかたちの“つながり”に出会います。
今回は、越ノ潟という場所で見つけた、
終点と始まりが交差する風景を辿ります。
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終点にある、静かな気配

古びた壁に刻まれた文字。
潮風にさらされながら、ここにあり続けてきた時間。
賑わいはなく、ただ静かにそこにある建物。
けれど、確かにここは“人を運んできた場所”。
終点という言葉には、どこか区切りの響きがある。
でも、この場所に立つと、それは終わりではなく、
次へ渡すための“余白”のようにも感じられた。
再び、動き出す風景

小さな駅に、静かに滑り込んでくる車両。
その背後には、あの橋がある。
少し離れた場所から見上げるその姿は、やはりどこか遠い。
海を渡る船。
街を走る電車。
異なる動きが、この一点で交差している。
止まっていたはずの時間が、
ここでまたゆっくりと動き出す。
終点だった場所は、いつの間にか“始まり”に変わっていた。
おしまいに
青の中を歩き、境界に触れ、そしてまた動き出す。
新湊という場所は、
歩き方ひとつでいくつもの表情を見せてくれました。
大きな景色だけではなく、
その隙間にある小さな風景たち。
それらを辿ることで、この港の奥行きに少しだけ触れられた気がします。
ひとつの旅が終わり、
また別の旅がどこかで始まっていく。
そんな循環の中に身を置きながら、
この小さな記録を静かに閉じます。


コメント
コメント一覧 (8件)
おはようございます
潟発着場、この佇まい、とても魅力がありますね
コカ・コーラのラッピング電車なんて初めてみました
何気にカッコいいですね
ドラえもんも可愛いです(^^♪
べり~*さん、いつもありがとうございます。
ドラえもんの作者である藤子・F・不二雄の出身地が高岡なんですよね。そのことからドラえもん列車も含めて、高岡はドラえもんだらけです^^
コカ・コーラの路面電車は渋くて乗ってみたくなりますね。
路面電車が大好きです。
大阪には阪堺電車という路面電車があり
よく撮影に行くんですよ。
PS.新湊を取り上げていたドラマは
「透明なわたしたち」というドラマです。
応援ぽち
よっちんさん、コメントありがとうございます。
路面電車がお好きなのですね。大阪の阪堺電車、風情があって撮影にもぴったりですよね。街の中をゆったりと走る姿は、どこか心を落ち着かせてくれる魅力があるなと感じます。
新湊の風景ともどこか通じるものがありそうですね。水辺の街と路面電車、どちらも日常の中にある美しさを感じさせてくれます。
そしてドラマは「透明なわたしたち」だったのですね。教えていただきありがとうございます。あの内川や曳山の風景がどのように描かれていたのか、ますます気になってきました。
応援ぽち、いつも本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
おはようございます。
「終点という言葉には区切りの響きがあるけれど、ここは余白のよう」
という表現に、なるほどと思いました。
新湊の境界を歩き、その先にある越ノ潟という場所で、止まっていた時間が再び動き出す……。
越ノ潟という場所が持つ、独特の静けさと不思議なつながりが、写真と文章からよくと伝わってきます。
一つの旅が終わり、また次の旅が始まっていく……そんな穏やかな循環を感じる素敵な記事だなと思いました。
応援ポチ!
hassel24さん、とても丁寧に読んでいただき、そして素敵な言葉で感想を伝えてくださり、本当にありがとうございます。
「終点なのに余白のよう」という感覚に共感していただけたこと、すごく嬉しいです。自分でもあの場所に立ったとき、不思議と「終わり」ではなく「これから」を感じていました。
新湊から越ノ潟へと歩いたあの時間は、止まっていたものが少しずつ動き出すような、静かな転換点のようにも思えます。その空気感が、写真や文章から伝わったのだとしたら、とても励みになります。
旅は区切りでありながら、同時に次へとつながっていくものなのかもしれませんね。そんな循環をこれからも大切にしながら、歩いていけたらと思います。
応援ポチもありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。
こんにちは。
越ノ潟発着場の古びた味のある建物と越ノ潟駅を出発するモダンな車両、その対比がとても面白いなと思いました。
サイカズさん、コメントありがとうございます。
越ノ潟発着場の建物と駅を出発する車両、その対比に目を留めていただけてとても嬉しいです。
古びた発着場には長い時間の積み重ねが感じられ、一方で車両のモダンさが今の時代の流れを映していて、同じ場所にいながら過去と現在が交差しているような不思議な魅力がありますよね。あの並びは私自身もとても印象に残っていて、「新しさ」と「味わい深さ」が共存している新湊らしい風景だと感じました。そうした対比の面白さも含めて、これからもお届けできればと思います。ありがとうございました。