冬空を射る紅梅|高岡古城公園 二月の記憶

はじめに

二月中旬の高岡古城公園・梅園。空は厚い雲に覆われながらも、ときおり青がのぞく不安定な一日でした。小竹藪広場から三の丸へ続く一帯には、紅梅や白梅が静かに花をつけ始めています。春本番にはまだ早いけれど、その気配は確かに漂っていました。

曇天の切れ間に、紅ひらく

二月の晴れ間に咲く紅梅

雲に覆われていた空が、ほんの一瞬だけ青をのぞかせた。その瞬間、枝先に咲く紅梅が鮮やかに浮かび上がる。凛とした冷気をまといながら、小さな花は空へ向かってひらいていた。背景に張られた雪吊りの白い線が、冬の名残を静かに伝える。まだ満開ではない。けれど、この一枝には確かに春の鼓動が宿っていた。

梅園の静かな時間

高岡古城公園の梅園には、紅冬至をはじめとする紅梅や白梅が植えられています。

見頃は二月下旬から三月上旬。けれど咲き始めの時期には、花の数よりも“気配”が際立ちます。

人影の少ない園内で、風が枝を揺らし、香りがかすかに漂う。
派手さはなくとも、確かに季節は動いている。
その確信だけが、静かに胸に残りました。

おしまいに

桜の華やぎを待つ前の、控えめな彩り。
紅梅は、冬と春のあわいに立つ花です。

曇天の合間に見えた青空のように、季節もまた、ゆっくりとほどけていくのでしょう。

二月の古城公園で出会った、小さな春の記録です。

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コメント

コメント一覧 (12件)

  • おはようございます
    風にのって届く梅のかすかな香りがとても好きです
    紅色の梅が乙女チックで可愛らしいです
    満開にならずとも存在感がありますね~

    • べり~*さん、おはようございます。いつも有難うございます。
      梅の香り、いいですよね。
      あのほのかで控えめな香りが、風にのってふっと届く瞬間、思わず深呼吸したくなります。

      まだ満開ではないからこそ、一輪一輪の存在感が際立っていたように感じました。
      「乙女チック」という表現、とても嬉しいです。凛とした冬空の下で、どこか可憐さも感じさせてくれる紅梅でした。

      いつも温かいコメントをありがとうございます。

  • 冬から春へ…

    この時期ほど気分が高揚するのは
    他に無いですよねぇ。

    そんな喜びを一番与えてくれるのが
    梅の花だと思います。

    応援ぽち

    • よっちんさん、こんにちは。いつも有難うございます。

      本当におっしゃる通りですね。
      冬から春へと向かうこの時期ほど、心がふわっと高揚する季節はないように思います。

      まだ空気は冷たいのに、確実に春の気配が混ざり始める。
      その変化を一番に知らせてくれるのが梅の花かもしれませんね。

      小さな花ですが、その存在はとても大きいですね。
      いつも応援ありがとうございます。

  • おはようございます。
    不安定な空模様だったからこそ、一瞬の青空に照らされた
    紅梅の輝きがより一層、力強く、そして尊く感じられますね。
    凛とした冷気の中に、確かに春が混ざり始めている……。
    そんな繊細な変化を見事に切り取られていて、
    思わず見入ってしまいました。
    雪吊りの白い線が、まるで冬の幕を静かに引いて
    いるかのようで、その構図もとても美しいです。
    高岡古城公園の静謐で凛とした空気感が伝わってくる
    ようです。
    応援ポチ!

    追:勝手にリンクを張らせて頂きました。
      差し支えがあれば削除しますのでご指摘ください。

    • hassel24さん、おはようございます。

      とても丁寧に写真をご覧いただき、ありがとうございます。
      不安定な空模様だったからこそ、雲の切れ間からの青がより深く感じられ、その一瞬に照らされた紅梅が強く印象に残りました。

      「冬の幕を静かに引いているよう」という雪吊りの表現、とても素敵ですね。
      まさにそんな情景でした。凛とした冷気の中に、わずかに混ざり始めた春の気配。それを感じていただけたことが何より嬉しいです。

      そしてリンクの件、とても光栄です。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

      いつも温かい応援、本当にありがとうございます。

  • 梅の花は春の訪れを告げてくれますが
    雪国の人にとって春の訪れというのは
    わたしたちよりも遥かに大きな喜びがあるでしょうね。

    そうそう、我が家の小さな庭には今月末には
    富山で買ってきた球根から育った
    チューリップが咲くことでしょう^^

    応援ぽち

    • よっちんさん、こんにちは。いつも有難うございます。

      本当におっしゃる通りですね。
      雪国に暮らしていると、春の訪れはただの季節の変わり目ではなく、長い冬を越えたあとの“ご褒美”のように感じられます。

      梅の花がほころぶ姿を見ると、ようやくここまで来たなぁと、心の奥からほっとするんです。

      そして、お庭に富山の球根から育ったチューリップが咲くのですね。
      それは楽しみですね。遠く離れた土地の春が、よっちんさんのお庭でも花開くと思うと、なんだか嬉しくなります。

      きっと色鮮やかに、春の喜びを運んでくれることでしょう。

      いつも温かい応援、ありがとうございます。

  • こんばんは。
    梅の雪吊りを巧みに入れ込んで、画面に命を吹き込まれていらっしゃいますね。ちょっとした小道具の取り込みで絵葉書が作品に変わる瞬間ですね。お見事です。

    • MTさん、こんばんは。身に余るお言葉をありがとうございます。

      雪吊りは冬の象徴のような存在ですが、紅梅と同じ画面に収めたとき、
      季節が静かに移ろっていく瞬間を表現できるのではないかと思い、意識して構図に入れてみました。

      「絵葉書が作品に変わる瞬間」とのお言葉、とても励みになります。
      ほんの少し視点を変えるだけで、見慣れた風景も違った表情を見せてくれますね。

      まだまだ試行錯誤の途中ですが、こうして感じ取っていただけることが何より嬉しいです。

      温かいお言葉、ありがとうございました。

  • 梅の花が春の訪れがを知らせに来ましたね
    次の桜の訪れが待ち遠しいですね

    • NOBさん、こんばんは。いつもありがとうございます。
      ようやく、春が来た感じですね。もう雪の心配も無さそうですし^^
      本当に桜の開花と満開が楽しみです。CPLフィルターとNDフィルターを新しく注文しちゃいました。

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