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桜の下に続く、やわらかな道

同じ日の松川べりでも、見える春はひとつではなかった。
枝いっぱいに咲く桜の下、
道はやわらかく、静かに続いている。
何も変わっていないようで、
ここには確かに、過ぎた時間がある。
揺れのあとに残されたもの。
そして、少しずつ取り戻してきた日常。
そのすべてを包み込むように、桜は咲いていた。
見上げれば、空は相変わらず白いまま。
けれど、その下を歩くことができる今、
春はもう、遠いものではない。
川に広がる春、映り込む春、そして歩くことで感じる春。
ただ歩くだけでいい。
この道を進むことそのものが、
今年の春を確かにしてくれる。
それぞれの場所で、それぞれのかたちの春が、静かに息づいている。


コメント
コメント一覧 (1件)
いつもありがとうございます。
美しく咲いていますね。
そうそう、金沢勤務時代も、満開はこの頃でした。
外資系だったので、4月20日が半期決算という変則会計で、落ち着いて桜を楽しんだという記憶がありません(笑)。